こんにちは、さくらです。
2024年(令和6年)6月1日からスタートする「定額減税」
実質賃金の低下や物価高などによって国民の生活が苦しくなっていることから、税収の一部を国民に還元するというものですが……
逆に今まで行われてきた電気代の補助金制度が終了になり、6月使用分から使用料金が値上げになります。
この政策によって本当に生活は楽になるのか?
一人4万円の減税でどのくらい生活に影響があるのか、シミュレーションしてみようと思います。
定額減税の概要
まず定額減税について、軽くおさらい。
●定額減税とは、令和6年度税制改正で設けられた居住者に対する1年限りの減税制度。
●減税額は、控除対象者1人につき、令和6年分の所得税から3万円、令和6年度分の個人住民税から1万円の合計4万円が控除される。
国内に住んでいる一般的な会社員(個人事業者の方と年収2,000万超の方、住民税非課税世帯の方のぞく)であればほとんどの人が対象。
申請や計算などを自分でやる必要はなく、給与に自動反映してくれます。
電気代・ガス代の補助について
つづいて電気代の補助についてです。
世界情勢や資源の輸入価格の上昇などが影響して電気代の高騰が懸念されたための措置。
●補助は2023年の1月から実施
●実際には安くなるわけではなく、値上げ分を国が肩代わりする措置
●2024年5月分にて終了
料金の検証
電気
共同通信によると、6月使用分(7月請求)の家庭向け電気料金は大手電力10社すべてで大幅に値上がりすること。
ちなみに値上げ率は以下の通り。
もはや上がりすぎでよくわからなくなってきましたが……
46%上昇すると例えば去年6月の電気料金が5236円だった世帯では、今年6月は7664円となるとのことΣ(゚Д゚)
・関西電力 46.4% ・九州電力 43.8% ・中部電力 25.1% ・東京電力 20.9% ・四国電力 20.1% ・沖縄電力 19.4% ・東北電力 17.5% ・北陸電力 17.5% ・北海道電力 17.2% ・中国電力 14.4%
一般家庭は対象となる電気代の補助額が2023年1〜8月までは、1kwhあたり「7円」の割引を受けていました。
2024年5月現在は補助額が激減してしまったので、1kwhあたり「1.8円」の割引となっているようです。
実際に今まで、この補助金でどれくらい値引きされていたのか、一例をあげてみたいと思います。
(例)一人暮らし・1か月の電気使用量は平均値の185kWhで計算。
- 2023年1月〜8月まで補助額:185kwh×7円=『1295円』
- 2023年9月〜2024年4月の補助額:185kwh×3.5円=『647円』
- 2024年5月の補助額:185kwh×1.8円=『333円』
都市ガス
一般家庭が対象となるガス代の補助額は、2023年1~8月までは、1kwhあたり『30円』の割引が行われていました。
2024年5月の使用分は1kwhあたり『7.5円』の割引となっているようです。
(例)一人暮らし・1か月の都市ガス使用量は平均値の14m³で計算。
- 2023年1月〜8月まで補助額:14㎥×30円=『420円』
- 2023年9月〜2024年4月の補助額:14㎥×15円=『210円』
- 2024年5月の補助額:14㎥×7.5円=『105円』
定額減税
従来の計算であれば6月の住民税は徴収なしで残りの11か月で減税額を割る方法ですが、計算がややこしいので、今回は均等に12か月で割ることにします。
40000円÷12か月=3333円
定額減税で毎月3333円が手取りにプラスされる。
ただし、今までの電気・ガスの補助金がなくなるので、その分支払いが増える。
2024年4月と比較したとすると、
3333円ー647円(電気)-210円(ガス)=2476円
1年間だけ1か月2476円がプラスの金額です。
もちろん、ないよりは全然いいんですけど…
これ、一日に換算するとプラスになるのは、
2476円÷30日=82円
![さくら](https://i0.wp.com/wisteriaaa.com/wp-content/uploads/2024/02/download20240205204617-1.png?w=1256&ssl=1)
どうですか?
「楽になる~」って実感できないのは筆者だけでしょうか?
そして、これだけの話ではないんです。
新税(森林環境税)が加わるし、国民年金の保険料も増額されます。
森林環境税
2024年6月から順次徴収が始まる森林環境税。
温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止等を図るための森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保するという目的で1人1000円/年が徴収されます。
まとめ
1年間だけ月々およそ2476円がプラスの金額になる計算です。
1日に換算するとプラスになるのは、82円でした。
大々的に減税しますって言われてますけど、検証した結果、実際には微々たるものでした。
しかも定額減税は1年限りですが、国民年金の保険料の増税や森林環境税は1年だけでは済まないことが想像できます。
やはり、今後も生活状況は現状維持かさらに厳しくなるのではないかと思われます。
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